空き家の種類の中でも、「その他の住宅」は、適正に管理しないで放置しておくと、老朽化が進行し、以下でご紹介するような、様々な問題を引き起こします。
① 安全性の低下
建物の老朽化等により、建物が傾いたり、屋根瓦がずり落ちたり、外壁が剥がれたりすると、近くを通行している人がケガをしてしまう可能性があります。
台風等の発生時には、さらにその危険性が高くなり、特に、地震の際には、倒壊した家屋が道を塞ぎ、迅速な避難の妨げになる恐れもあります。
② 公衆衛生の悪化
建築物の設備の破損等や、ゴミ等の放置、不法投棄等による臭気の問題や、ネズミやハエ、蚊等の害獣・害虫の発生などで、衛生上有害な状態となる可能性があります。また、住みついた動物により騒音や悪臭が発生する等の問題も生じます。
③ 景観の阻害
外壁等への落書き、割れた窓ガラス、看板等の破損、立木等の繁茂、ゴミの放置等により、まちの景観を著しく損なう可能性があります。
④ その他
・立木の腐朽等により、近隣の道路や家屋に枝葉が散らばったり、道路にはみ出したりして歩行者の通行を妨げてしまいます。
・施錠されず、不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されていることで、近くにお住まいの方が不安を感じる可能性があります。
このように、不適正な管理により、上記のような問題を生じている空き家については、解体や適正管理を進める取組みが必要です。
それと同時に、このような不適正管理空き家を生み出さないために、空き家を有効に活用していくことが重要だと思います。
例えば、空き家が住宅として市場に流通すれば、新たに人が居住し、地域が活性化します。
また、空き家を人の集う場所として活用すれば、地域の交流が深まります。
空き家を負の資産として捉えるのではなく、地域資産として捉え、インスペクションを上手く利用して、有効に活用していきましょう。